「心」と「プロダクト」とのリンク (備忘録:「Hooked ハマる仕掛け 使われ続けるサービスを生み出す[心理学]☓[デザイン]の新ルール)
こちらの書籍では、人間の行動を習慣づけるフレームワーク「フック・モデル」を活用して、プロダクトと心理学をどう実践的にリンクさせていくか、またfacebookやPinterestなどの事例も交えて考察していた。
フックモデルは下記4つのステージから成り立つ。
・Trigger
・Afction
・Reward
・Investment
この4つはあくまでユーザーの心の変化をセグメンテーションしていて、そこに具体的にどのようにプロダクトに触ってもらうか、プロダクトから感じ取ってもらうかを意図的に設計していくことを説明している。
特に興味深かったのが、Investment。
これは例えばPinterestでいう、自分のpinを増やしていく行為に当たるが、
これが、「Use」なのか「Investment」なのかには絶望的な違いがあるように感じた。
なぜなら、Useに対してはRewardは発生しないからだ。
もし仮にPinterestがUseの観点でのプロダクトになっていたら、1pin単体でのフォローやLikeではなく、ボードに対してのフォローになっていたであろう。
あくまできれいなデザインをクリッピングするだけなら、ボードが一つの作品になるまで完成しない。
ブログで言う、「下書き保存」の領域だ。
だけど、Investmentの観点になると、「完成」という概念ではなくなり、永続的に「育てていく」認識に変わる。
またもう一つ興味深いのが、ユーザーが時間軸に沿って
・初月:0.5%
・33ヶ月目:11%
・42ヶ月目:26%
のユーザーがそれまで無料で利用していたサービスを有料で使用するようになるという点。
逆に言うと「42ヶ月目にフックモデルがサイクルし続けている」ことを念頭におくことがポイントだ。
『内的トリガーは自動的に心に現れるもので、見ることも、触れることも、まして聞くことも出来ない。内的トリガーにプロダクトが結びつくことは、消費者向けテクノロジーにおける成功を意味する。』
つまりこちらが意図しているフック以上のアクティビティ(アプリ起動数)などをトラッキングすると、内的トリガーの成熟率を可視化出来るのではないかという仮説を検証してみたい。